週末の夕方。

「お、来た来た」

かなこ、七星、ユーリー、涛波の4人が準備した花見会場に、料理、飲み物、スイーツなどを手にした生徒や教師達が続々と集まってくる。

「ひじりんからパンケーキの差し入れと、ほら！」

アリーシェがその場で『欲望』の魔法を行使し、様々な料理を出現させる。

「アリーシェ…いっぱい出しすぎ…」

ルートが冷めた声で呟く。

「桃饅頭、よろしかったらどうぞぉ」

ニコニコ笑いながら、帳が饅頭の入った菓子折を置く。

「あ、桜餅を作ってきたんですけど…帳先生と少し被っちゃいましたかね…」

喜屋武も桜餅の入った菓子折を置く。

「私はお兄ちゃんの作った料理を持ってきたぴょん」

花音が、私も少し手伝ったんだよ、と誇らしげに微笑む。