七星を解放しつつ、ゲラゲラ笑う大男。

体格も龍太郎より大きいが、声も大きい。

「私の『遊里踵落とし』が防がれちゃったよ!」

目を丸くするハイテンションメガマックス。

「不審者なら、先生方に至急連絡しないとっ」

すぐに職員室に走ろうとする七星。

しかし。

「大丈夫よ、七星ちゃん」

ゆっくりと廊下を歩いてきたアリスカが、二人に声をかけた。

その手にはドラグノフは握られていない。

丸腰では幾らアリスカでも危険だ。

が。

「相変わらずですねぇ、功刀先輩」

彼女は呆れたように溜息をついた。