むぎゅっ、もみゅっ、と。

無遠慮に揉みしだく両手。

「おおっ、アリスカもデカイなと思ってたが、七星は更にデカイな!こりゃあ今年の1年は豊作だったみてぇだな」

何が豊作なのだろう?

カカカッ、と笑う男。

七星の悲鳴を聞きつけて。

「どしたぁっ、七星ちゃん!」

赤フレームの眼鏡にニーソの小猿、遊里が駆けつける。

見れば、よく知らない男が七星の胸を豪快にCM中。

「何者だぁっ、さては校内に侵入した不審者だなぁっ?」

遊里はジャンプ一番。

「遊里踵落としぃっ!」

スカートが捲れるのも気にせず、派手に開脚して踵落としを見舞うが。

「おぉ?」

男はそれを片腕でガードして見せた。

「何だ何だ、お前も1年か?活きがいいな、今年の1年は」