ある日の放課後。

「あー、そこのねーちゃん」

「はい?」

廊下。

突然呼び止められ、七星は振り向いた。

作務衣を着た、大柄な男が立っている。

制服を着ていない生徒も多い天神学園だが、見る限りこの男は天神学園の生徒ではないようだ。

同級生や2年でもないようだし、最上級生の3年よりも大人びて見える。

保護者…だろうか?