「おぅ、お前」

廊下を歩いていた誠一郎は、そんな声に気づく。

「お前だよお前、何シカトしてんだゴルァ」

流暢な巻き舌ヤンキー用語で呼ばれたので振り向くと、そこにいたのはやはりヤンキーだった。

腰パン的に制服のズボンを穿いた、数人のヤンキー。

腰パンのかっこ良さが理事長にはわからん。

パンツ見えてるし。

ヤローのパンツ見えても嬉しかねぇし。

「るせぇな理事長てめぇっ!」