階段を下り、購買の辺りを通過する頃。

「七星ちゃん、快調に育ってるぅっ?」

「きゃあぁぁあぁあぁっ!」

何やら騒々しい声が聞こえた。

見れば、赤フレーム眼鏡の女子生徒と、金髪碧眼の女子生徒がじゃれ合っていた。

上級生だろうか。

赤フレーム眼鏡の女子生徒が、金髪碧眼の女子生徒の胸を背後から鷲掴み。

あれだけ胸が大きければ、鷲掴みしたくなるのも分からないでもないが。

それでもさしたる反応を見せる事なく通過しようとした誠一郎は。

「……」

そのじゃれ合う女子生徒の後ろにいた二人に、少し立ち止まる。