と。

「……」

突然ここで、もう一人割って入ってきた。

誠一郎。

彼は無言のまま、青の手を取ると。

「お」

500円玉を握らせる。

「奢ってくれんの?」

「……」

特に何も言わないまま、鞄片手に教室を出て下校していく誠一郎。

意味もなくラロの前に立ちはだかったり、青に奢ってやったり。

イマイチ行動が掴めない。