「へぇ…」

ラロは恐れるどころか、興味津々といった様子だった。

「そうかぁ…強い教師や先輩がいるのかぁ…そりゃ凄いなぁ…俺でも『壊せない』かなぁ…」

「何?」

ラロの発言に耳を疑う龍娘。

「ちょっとアンタ、壊すって何を…」

リグニアがラロに注意した、その瞬間。

「!」

彼女の左の赤い瞳に、ラロの背後のシルエットが映った。

「ト…トール…ッ?」