時間は遡る。

早朝の天神学園。

「はぁい、新入生の方はこちらでぇす、体育館に向かって下さぁい」

生徒会副会長の七星、生徒会長のかなこが直々に新入生達を案内する。

涛波やユーリーは、入学式のプログラム表を新入生達に配っているようだ。

…今年も天神学園には多くの新入生達が集まった。

一見すると種族の判別が難しい者から、見るからに人間ではない者まで。

共通しているのは、天神学園にやってきたという事で緊張の面持ちである事。

何せ天神学園である。

人外魔境の種族の坩堝。

迂闊な態度をとれば、丸呑みにされるような怪物の生徒が在籍しているなどと、今年も新1年生の間では怪情報が飛び交っているようだ。