龍太郎一味のご無体な学園生活

先程から独り言を言っているように見える八重。

実は彼女は、校庭の木々と『話している』。

木々と話をする事ができる。

それが八重の、佐倉の眷属としての力のひとつ。

「…ええ、沢山の生徒が卒業していくわね」

そう呟いた八重の表情には、少し翳りがあった。

「仕方ないわよ、入学すれば卒業も迎える…いつかは雛も巣立つの…成長した証だもの」