そんな中、八重は卒業式に出席せずに校庭を歩いている。

佐倉の眷属とはいえ、一応彼女も3年生。

立場上は卒業生という事になる。

「あら、私は卒業しても学園に残るわ?天神学園の生徒であると同時に、桜の結界の要…佐倉 花王の眷属の一人だもの…花王のもとを離れて、どこに行こうっていうの?」

クスクス笑う八重。

その笑い声に反応するように、校庭の木々が風に揺れる。