しばしの後。

「よしっ、いいかな」

冷蔵庫からチョコレートを取り出す遊里。

上手く固まって、美味しそうに出来上がった。

(あれが小猿が俺の為だけに作った、愛情たっぷりちょこれぇと!)

鷹雅の目が宝石のようにキラキラしとります。

目の前に置かれた手作りチョコ。

それを。

「え」

遊里、ヒョイと摘まんで一口食べる。

「んー♪美味しい」

ああ、まぁ、味見は必要だからな。

ヒョイパク。

「んまぁい♪」

あ、ああ…まぁ女は甘菓子好きだからな。

ヒョイパクヒョイパクヒョイパク。

「甘くて美味しい♪」

え…ちょ…。

「お、おい小猿…」

不安げに、鷹雅たまらず訊ねる。

「そ、それ…お前が食うのか…?」