「だ、大丈夫ですかっ、学園長先生…」

「ああ、平気だよ愛(いと)…」

ゆっくりと立ち上がるアルベルト。

「龍太郎、君は何でこんな時間に登校してるんだい?」

どうせ遅刻なんだろうと、アルベルトは目を細める。

「んだよ、ちっと寝坊しただけじゃねぇか、それを言ったら」

龍太郎はアルベルトの背後に隠れる、見慣れない女子生徒…愛を覗き込む。

「その女も遅刻じゃねぇか。見ねぇ顔だな、1年か?」

「っっっ…」

怯えたように学園長の背中に顔を押し付ける愛。

「ああ…まぁ、とにかく今は学園に急ごうじゃないか」

苦笑いしながら、アルベルトは二人の生徒達に促す。






アルベルトと愛…二人の関係については、また追々…。