「残ったのは
　桐乎１人か。」


「え？！」


急に後ろから声がして

振り向くとそこには

瑞城先生が立っていた。


「俺目当てなやつは
　必要ない。
　今年は１名だな。
　入りなさい。」


「・・・はい。」


そう言って実習棟に

入るように指示された。


好きとはいえ

やっぱり正直ちょっと

怖い・・・


そして瑞城先生と

向かい合うかたちで座った。


「どうして入部しようと
　思ったんだ。」


そう質問した瑞城先生は

心なしか授業よりは

怖いオーラは少なめだった。


「月並みの答えかも
　しれませんが
　情報処理関係の勉強を
　もっとしたいと
　思ったからです。」


「そうか。
　何か授業とは別の
　資格を取りたいとか
　考えているのか。」


「具体的にはまだ何も・・・」


「そうか。」


「あの・・」


「なんだ。」


「他の部員の方は・・」


「この春に２名
　卒業した。」


「はい。」


「だから桐乎１人だ。」


「えぇ！！」


「どうした。」


「い、いえ・・・」



まさか１人とは

思ってもみなかった・・・。