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安里 匡 視点
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「『借り』ねぇ・・。」
星音のことが気になって
バイト先に行くと
店を出る星音を見つけて
あとをつけた。
てっきり芹沢さんの
ところへ行くかと
思えば墓地だし・・・。
声をかけそびれた僕は
木のかげに隠れ
星音の話しを聞いていた。
どうやら僕の役目は
まだ終わっていないようだ。
星音が立ち去ったあと
瑞城先生の墓の前に
立ち手を合わせた。
「僕が運よく
星音のつらい時に
遭遇するのは
瑞城先生が
導いているんですか?
・・・どうして
・・僕なんだ。
先生はずるいよ。
死んでしまえば
思い出は美化
されることがあっても
悪くなることはない・・。
あとから出てくる
あなたの優しさは
僕が少しずつ
積み上げていく優しさを
一気に打ち砕いてしまう・・。
・・・安心して下さい。
僕は『友達』です。
これからもずっと・・・。
僕は・・・
誰かの代わりは
イヤなんだ・・・。」
目頭が熱くなる・・・。
グッと堪え
僕は
自分の行くべき場所へと
向かった。
安里 匡 視点
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「『借り』ねぇ・・。」
星音のことが気になって
バイト先に行くと
店を出る星音を見つけて
あとをつけた。
てっきり芹沢さんの
ところへ行くかと
思えば墓地だし・・・。
声をかけそびれた僕は
木のかげに隠れ
星音の話しを聞いていた。
どうやら僕の役目は
まだ終わっていないようだ。
星音が立ち去ったあと
瑞城先生の墓の前に
立ち手を合わせた。
「僕が運よく
星音のつらい時に
遭遇するのは
瑞城先生が
導いているんですか?
・・・どうして
・・僕なんだ。
先生はずるいよ。
死んでしまえば
思い出は美化
されることがあっても
悪くなることはない・・。
あとから出てくる
あなたの優しさは
僕が少しずつ
積み上げていく優しさを
一気に打ち砕いてしまう・・。
・・・安心して下さい。
僕は『友達』です。
これからもずっと・・・。
僕は・・・
誰かの代わりは
イヤなんだ・・・。」
目頭が熱くなる・・・。
グッと堪え
僕は
自分の行くべき場所へと
向かった。

