そんなあたしを見て
『椎名さん怖いのもしかして苦手??
大丈夫だよ
俺がいるし 笑』
翔太くんは笑顔でそう言ってくれた。
でも何故だろう
さっきの心配そうな棗の顔が
頭から離れない。
心がざわつく。
…気のせいだよ 、ね??
『ぅ、ぅん。
ありがと翔太くん』
と答えて肝試しをスタートする。
少し行ったところに
二手のわかれ道があった。
右は危険
左へ行け
と看板に書いてあった。
もちろん迷うことなくあたしは
『翔太くん左だって。
こんなのあると右になにがあるのか
怖くなっちゃうね』
あたしは
怖いのを隠すため冗談で言った。
