「僕と結婚して。もう離れて暮らすのも終わりにして、一緒にならない?遠距離でもうまくやれるカップルもたくさんいるんだろうけど、僕たちには向いてないみたいだから」

 仙台に行く前にしてくれたプロポーズがボンヤリしていたけれど、綾人の言葉で再びハッキリと彼の意志が伝わってきた。
 もう別れるかもしれないと思っていたぐらい勝手に私は絶望していた。
 でも、本当は彼はこれを伝えたいと言ってくれていたんだ。

 それが嬉しくて、自分の馬鹿さが情けなくて、光る指輪が涙でどんどんぼやけていく。

「琴美?返事はしてくれないの?」

 いつでも優しい綾人。
 どうして私は綾人を疑ったりしたんだろう。
 馬鹿だ、本当に私は大馬鹿だ。

「ありがとう。綾人、私東京に戻ってくるね。一緒にまた暮らそう。あなたの隣でまた生活がしたい。ずっと……ずっと一緒にいたい」

 あまりにも嬉しくて私はその感謝の言葉をどう現していいのか分からないぐらいだった。
 俯いていた私の顔をふっと両手で持ち上げて、綾人の柔らかい唇が私の口を塞いだ。