「でも逆に、このみちゃんの 可愛さに気づかなかった男子に感謝するよ」 アギトくんはそう言って、私の顔の横に 手を添えてとても優しく見つめる。 「今日、一緒にご飯たべれてよかった。 より一層、このみちゃんが好きになった」 きれいな瞳で私を射抜き、 端正な顔を緩める。 一つ一つの仕草に品があり、 本当に絵に描いたような王子様のよう。 「またお出かけしてくれる?」 そっと大きな手で自分の手を包み込む。 ドクンドクンドクンドクン 胸のドキドキが治らない…………