「……………………」 2人ともサクラって人が去ってから 沈黙が走る。 「ごめんね。 いきなり知らない子が乗り込んできて」 アギトくんが凄く申し訳なく 謝ってくる。 「い、いえ…大丈夫です」 「あの子、サクラって言うんだ。 僕の父親が勝手に決めた婚約者。」 こ、婚約者!!? この歳でもう婚約者がいるの!? 「こ、婚約者…ですか…」 そうだよね…アギトくんみたいな 御曹司には婚約者くらいいるよね… 婚約者というワードに、 なぜか胸がチクチクする。