史上最悪最低男


『は…?なに、いきなり。』

思わずシャーペンを止めて

となりに座る美柚を見た。


『え?あ…わたしが初めて

つき合った男の子に

告白されたのって今の千紘くんの

時期だったなぁ…って。』

懐かしそうに微笑む美柚に

僕はなぜかイラッとした。


『好きな奴なんか…いないよ。

お前、知ってんだろ?』

僕の母さんのこと。


『そうだけど…恋って

いろいろ経験した方が……って


きゃっ!!  』


僕は美柚を押し倒した。