満面の笑みでそういう美柚に 僕の胸は少し高鳴った気がした。 あのころの僕は認めようとはしなかったけど。 それからも美柚には勉強を教えてもらってた。 最初は呼ばなかった名前もだんだんと 美柚と呼ぶようになった。 最初は名字で呼んだら 『美柚でいいよ。』 って言ってたから、そう呼ぶことにした。 そして、美柚と出会って1年たったとき。 『ねぇ、千紘くんは好きな子いるの?』 英語の勉強中に思いだしたかのように美柚が言った。