史上最悪最低男


『家の前で、千紘くん

ちょっと待っててって

言ったでしょ?そのときにね?

雷基くんが話してくれたの。』


『……なにを』

人のこと喋ってんじゃねーよ。

まぁ雷基は昔から口軽いけどさ。

『千紘くんのお母さんの話…キャッ!!




ガンッ!!!!



僕は思いっきり、机をたたいた。


『なに、プライバシーのこと話してんの?

なんだよ。おまえは何望んでんだよ。

人が哀れなの見て楽しいのか?

同情か?そんな安っぽいものいらねぇんだよ。

もう今日は帰れ!!』


僕は怒りをぶつけた。

美柚はあのとき涙を浮かべて部屋を出てった。