史上最悪最低男


必要最低限の話しかしない。

そんな数カ月を過ごした。

『家庭教師、どうだ?嫌じゃないか?』

ある日父さんが聞いてきた。

別に

『いい訳でもないし、嫌な訳でもない。』

そんなに彼女に興味を抱いてない。

そんな印象を美柚には持ってたと思う。



『ねぇ?…千紘くん?』

『……なんですか』


それから1週間ほどたった時のこと。


『今日ね、雷基くんに聞いちゃったの…。』

は?雷基??

そういえば今日一緒に帰っていて

途中でこの人に会ったから3人で

家にむかってたんだ。

雷基は家も近く小1からの馴染みだった。