「でも、私も、 すぐわかったよ。 あの子は 友達になりたいのかな? だったら、私も なりたいな、って思った。 …けど、 “黒い靄(もや)”に 勝てなかった。 裏切られた。 もう友達じゃない。 信用できない。 私なんか、 必要じゃなかった。 そんな、 思ってもいないことが 心の中に、どんどん 入ってきた。 違う。 あの子は友達。 私が信じられる人たち。 一緒にいたい… うぐっ……」 服のすそが、 くしゃっ、っと縮れた。