それが いいほうに 傾けばよかった。 嬉しいときはもちろん すごく喜ぶ。けど、 問題は、辛いとき。 私の中で、黒い 靄(もや)みたいなのが どんどん、大きくなる。 …自分では、抑えられない。 「華奢」な上、 こんな毎日だから、 私は「病弱」扱い されていたのだろう。 だから、 「小鳥遊さんは …やめとく?」 「…そうだね」 出たくても、種目になんか 出られなかった。