「私たちが会ったのは、 なんの変哲もない放課後。 その日は 教室に一人で残っていたの。 …なにもしたくなくて。 そのときに、 たまたま戻って来たのが 友海ちゃんだったの。」 「へえ~…」 目を丸くしたまま、 確かめるように 聞いている栞。 私も口を開く。 「ちょっとびっくり したのがね、 瑠璃は、教科書の英語を ノート見たまま書いてたの! すごくない?!」 「え~?! やりたい、やりたい!」 「…もうできないよ。 そのときも、友海ちゃんに 言われて気づいたの。」