「けどね、 自分があんなことに なっちゃったら、 って考えたら、 なんか、急に落ち着いて。 …瑠璃ちゃんはどうか わからないけど、 私だったら 怖いな って。 けど、いいな って思った。 うらやましさと、怖さと… ………。」 気づかなかったけど、 栞はうつむいて、なにか 考えこんでいるようだった。 瑠璃も気づいて、 「…栞ちゃん? どうしたの…?」 「………」 「栞ちゃん」 瑠璃が、栞の前に座って、 肩にやさしく 手をかけて、言った。