「…え?」
「指…へーき?」
私に覆い被さるのは知らない男の子。
白い肌に黒い髪…
少し青っぽい瞳…
「あっはい。突き指ですので」
「そっか。
結構強いボールだったよね」
「そう…ですね」
「……確かにここあったかいね。
だから君の頬も赤くなってるの?」
男の子はそう言いながら私の頬に手をあてた…
「………って!!
やめて下さい!!!!
何で上にいるんですか?!」
スムーズすぎてつっこむのが遅れてしまった…
スムーズすぎて。彼の容姿が綺麗すぎて。
「クスクス…
何も言わないから慣れてるのかと思った。
そしたらつまらなかった。良かった」
よくわからないことを言いながら男の子は私から降りると窓際に立って外を見た。
窓から差し込む日の光がすごく似合う。
細い髪の毛にも白い肌にも馴染んでいって溶かしてしまうんじゃないかって思った。
