ずっと縛られた生活から解放されて1年と少し。
やっと安定を始めた生活で、こんなことに気がついてしまうなんて…
「…恋…恋かあ…」
「っ桃あぶないっっ」
勢いよく飛んでるボールが私の顔に向かってくる…
思わず手をだす…
本当に一瞬。
バン……
「ったたた」
ボールは私の手に当たって跳ね返った…
にしても、私の手はジンジンしてる。
「体育をしないのにケガなんて」
「桃っごめんね私…」
美月が駆け寄ってきた。
私の手を握ってさすってくれる。
「ごめんね桃。
周り見てなかった…
保健室行こう?他にぶつけてない?」
美月に支えられて保健室に向かう。
手しかケガはしてないけどどうやら突き指。
大したことはなさそうだ。
美月が必死に謝ってるけど私もぼーとしてたなと思う。
