学校行って教室まで行ったら
爽那がいた


そこにいたら入れねえじゃん



「邪魔」


何も考えずにでた言葉


振り返って見上げた爽那の顔が
すごくて驚いた


どんだけ泣いたのか


なんでそんな顔になるほど泣いたんだよ



理解できねえ

二股してたのそっちだろ




「湊!あのね!あたし...」




「別れる」





時間が止まった気がしたんだ、
その一言で


でも俺の口は止まらない


「まじ二股女とか無理だから。
 よく会いにこれたね。

 二度と顔も見たくねえ」




すぐ爽那の横を抜けて
教室に入った



どんな反応するのか振り返った時、
茫然と立ち尽くす爽那の姿

向きを変えて戻る横顔に
涙は流れていなかった