翌日の、亮太の頑張りは、やはり空回りばかりしていた。
「佐藤、荷物持ってやるよ!」
「え?何だよ、別に重くねーよ?」
「佐藤、さっきの英語、分からないなら教えてやろーか?」
「いや、お前頭わりーじゃん。」
「佐藤、昼メシ買ってきてやるよ!何がいい?」
「‥なぁ、俺って今日誕生日だっけ?」
‥‥‥不自然すぎるよ、亮太。
周りの人たちは、亮太が何か企んでいるんじゃないかと期待して、ニヤニヤしながらその様子を見ている。
佐藤くんは少しも不信感を抱くことなく、楽しそうに亮太と会話をしている。
さすが、人間ができてるなあ。
私はというと、亮太の奇行に目も当てられない状態だ。
私が変なアドバイスしたせいで、亮太がクラスの道化者になっている‥‥。
お昼休みの残りを使って、亮太に話をすることにした。
今にも佐藤くんの肩を揉み出しそうな亮太を、階段の踊り場に呼び出す。
地下へと続く階段は、あまり人が通らないので話しやすい。
「どうかした?あつき。」
「亮太、単刀直入に言うけどね、あれじゃ親友以上じゃなくて、パシリだよ。」
「マジ⁈」
亮太が意外そうな顔をする。
心当たりないんだね‥‥‥。
「私の言ったことは一旦忘れて、違う方法をとった方がいいかもね。」
「それは、俺も思ってた。」
え?
亮太、何か作戦でもあるの?
「俺、もう佐藤に告白したい!」
そろそろ、殴ってもいいかな?
