「好きに使ってくれて、かまわないから」 「え?」 「古くて狭いとこだけどさ。裕美ちゃんが よければ」 テレビの中で、どっと笑いが起き、 洋子さんはハハッと笑った。 「この2人、面白いよね」 「洋子さん、あの」 「・・・ここにさ、住んでたんだ。 この店を始めた頃」 ぽつり、と言われて、見ると、洋子さんは 穏やかな横顔のまま、テレビを見ていた。