「華、準備出来た?」



リビングで仕事のメールチェックをしながら華を呼ぶが自分の部屋に閉じこもり1時間が過ぎようとしていた



「華、まだ?」



もう、そろそ出ないと遅刻してしまう



「遅くなってごめんなさい…」



ドレスに身を包み立っている華はお世辞抜きに綺麗だった



ん?何かこのドレス見たことがある…



「…変かな?」



華の声で我に返ると華の手元で光るものを見た




あっ…



それは結婚2日目に初めて華にプレゼントした結婚指輪だった


「それ…」



「今日、付けてもいいですか…?」



俺の一言に恐る恐る華が見上げた




確かに指輪でもしていないと会場に行ったら華は知らない男に声を掛けられそうな勢いだ…




「そうだな」


クスッと笑い俺も書斎に入りカバンの中から指輪の箱を取り出し左手の薬指に、それをはめた



俺の左手の薬指に光る指輪に少しむず痒い気持ちになり今、自分がこんなにも幸せなんだと思い知らされた




そう…


この時までは…