寝室に入ると薄っすら目を開け苦しそうに天井を見つめる華がいた


サイドテーブルに水を置き寝室を出て行こうとすると華に右手を掴まれた



「ごめんなさい…

もう少し一緒にいてください…」


熱のせいか華は顔を赤くし小声で呟く



そんな華が可愛く思え俺の胸の鼓動は早くなる



華と居るといつも感じるこの気持ちは何なのだろう…


俺は書斎にパソコンを取りに行きベットで眠る華の隣に座った



仕事をする傍ら隣から感じる華の視線が気になってしょうがない



「そんなに見つめられると、やりにくいんだけど…」



パソコンの画面を見つめながら華に言うと

「ごめんなさい…！！」

と謝り勢い良く布団をかぶった


そんな華に俺は気付かれないように小さく笑った




しばらくすると俺の左手をしっかり握り隣からは規則正しい寝息が聞こえてきた




初めて手をつないだ夜


その手は優しかった