「ただいまー。」
私は…結局、休憩終了後…仕事に身が入らないまま…残業時間まで引っ張り今日の業務を終わらせ…終電ギリギリで電車に駆け込み家に帰宅した。
自宅に入ると足はそのまま寝室に直進しベッドに倒れるように崩れこんだ私は天井を仰ぎ溜め息をつく…。
「はあ…。
疲れた…。
シャワー浴びようかな…。」
私はゴロリと体勢を変えてベッドに寝転ろび…ふと目をむけた方向にデスクの上にられた写真立てを見つけた。
ゆっくり身を起こしデスクの近くに歩みよるとその写真立てを手にとった。
写真立ての中に飾られた写真は…去年二人で旅行に行った時に撮影されたものだ…。
本蔵さんと二人で幸せそうに腕を組み写るその笑顔をみていると複雑な気分でいっぱいになった。
“彼が何者なのか…なんてどうでもいい!”
‥なんて思っている自分もいるのに‥。
“もし‥彼がウソをついていたら‥!”
…と思う自分もいた‥。
複雑な胸中に立たされている自分自身も腹ただしいし‥本蔵さんを信じられない自分も悔しいし‥私はやりきれない気持ちのまま写真に写る幸せそうな二人を見つめた。

