「…よいご縁がありますように…という事だよ…。

 開運アイテムというのは…その人が強く願う思いにより運勢を開花してくれるアイテムだから…もし叶わない時は、それはその想いに真実はない…という事になるんだよ。

 だから…真実の願いを欠きそうになったら二人ともそのアイテムを見て…今の現実をしっかり受け止め願いを込めれば何度でも…よい兆候が必ずや訪れるはずだからのう…。

 お二人とも…精進なされ…。」


 易者のおじさんの言葉に私と千夏は深々と頭を下げてお礼を言ったところで…ちょうど上手い具合にタクシーがその近くで停車したので…千夏は…易者のおじさんに再びお礼を言ってその場を離れ‥タクシーに歩みより窓を叩くと送迎車じゃない事を確認して私を呼び私達は車に乗り込んだ。


 タクシーの扉が閉まり、二人とも易者のおじさんに会釈すると…易者のおじさんは、にこりと微笑み手を振りながら私達を見送ってくれた…。


 タクシーに行き先を告げた私達は、次の目的地へと進んだ…。