先程もらった券をバックの中から取り出して高森くんの顔の前でヒラヒラとしながら悪戯に笑った私に心なしか彼も顔を綻ばせた。
バスが次の停留所でとまり…数名の学生が声をあげながら乗車してきた中に見覚えのある声を捉えその先を見つめた。
「あれ…?
あそこの人…?
橿原さんになんだか似てませんか?」
両脇に男子生徒と男子生徒を侍らせて笑うその笑い声…聞き覚えがアルっていうよりも…まさしく学生時代の私に遭遇してしまった。
“ゲッ…………!!
ど…どうしよう…!!”
昔の私に遭遇して激しく動揺せずにはいられない…。
思わず顔を俯むき様に高森くんの手をとり無理矢理掌を広げた。
「そ…それより…!!
私が手相をみてあげるよ!!」
「えっ…??
これから見てもらうのにですか??」
突然手を掴まれればそりゃあ彼だって驚くだろうけど…そんな事はお構いなしに切羽詰まった私は手相をみる振りしながら昔の私の様子をうかがった。

