「…学校の編入の手続きはこちらで済ませて…編入試験にだけはパスしてもらわなきゃならないから…家庭教師の方には…明日千宗くんが通学している時間帯に伺ってもらうようにするので…今後のカリキュラムを家庭教師の先生と決めて欲しい。」
乗り込んできた人達に押され端の方で壁際によりそいながら…点滅しながら回数が変わるのを見上げて本蔵さんに深く頷く。
「分かりました。
編入試験頑張ります。」
「任せたよ…………。」
ふっと含み笑ったその細めた瞳に陰りを宿し寂しげに笑う本蔵の言葉と一緒に1階を知らせるベルの音とともに…エレベーターの扉が開きゾロゾロと外へと出て行く人々の後に続き身体を離し群れについて扉へと向かった。
「あのっ……。」
その背中に向かって呼びかけた時…。
「―――千宗のこと頼む………。」
その決意を込めた言葉に言いかけた言葉を飲み込んだ。
本蔵さんが言ったその言葉に高森くんを私に委ねた事を含んでいるように…感じ私は本蔵さんの背中に向かって深々とお辞儀をして見送る背中は閉まりゆく扉に遮られて見えなくなった。

