「ど…どうぞ…。」
周囲の人にお詫びした後小声で促されるまで…易者のおじさんは終始微笑みを絶さずに私の右側に腰掛けた。
“相変わらず神出鬼没だなあ…。”
ゴクリと生唾を飲み込み…。
右隣に座る易者のおじさんに声をかけた。
「あの…。
つかぬこと聞きますけど…駅前の宝くじ売り場の横で占いやってる易者の方ですよね。」
私にしてみれば…3度目の再会だけど、何しろ現在ここが14年前という事もあり慎重に尋ねた。
「そうじゃよ…。
よくご存知じゃなあ…。」
易者のおじさんの帰ってきた言葉に…疑いを持ちつつ答えた。
「私…。
前に占ってもらった事があるんです。
再度…占ってもらいたいんですが…。」
真剣な眼差しで易者のおじさんに鑑定を依頼し両手を差し出した。
「ほほーう…。
なるほどね…。
ただ…今は道具を持ってきていなくてね。
そうだ…。
これをあげよう…。」
そう言いながら易者のおじさんは…私の両手にライブチケットサイズの紙切れをのせた。
「学生限定…。無料券?」
紙切れに書いてある文字をそのまま読み上げ私は易者のおじさんに尋ねた。

