先に入った本蔵社長は…エントランスの管理人室の小窓を叩き合図をした。
エントランスの中に入ると、本蔵さんの合図で中から現れたその人物は…本蔵社長の横に並び…同じタイミングで到着した私と対面し出迎えたところで本蔵社長がその人物を紹介した。
「高森 周司さんだ…。
ここの…マンションの管理人で…今後橿原さんの身元引受人でもあるから何かあったら彼に相談してくれてもいい…。」
「高森です…。
ふつつかですが…よろしくお願いします。」
高森さんは本蔵さんから紹介を受けた後…しどろもどろになりながら自己紹介を簡単にすませ一礼した。
14年前の管理人さんだ!
もし本蔵社長が高森さんの紹介が少しでも遅れていたら…私は間違いないなく管理人さん!と声をかけていただろうけどと冷や汗を流し私もお辞儀してごまかした。
「いえいえ…。
こちらこそ…橿原成美といいます…。
あの…。
よろしくお願いします。」
驚きの連続で上手い言葉が見つからなかかったけどぎこちない挨拶をすませた。
「まあ…それでは…。
橿原さんの部屋に案内します。」
管理人さんは、緊張気味の様子で私と本蔵社長をエレベーターへと案内して15階のボタンを押した。

