“チン…。”
15階についたベル音が‥鳴り響き私達の目の前の扉が開いた。
「じゃっ‥!」
開いた扉の向こう側に靴音を響かせ進み振り返って涙を浮かべ宗大に笑顔をみせた。
「…イギリスに行く時は見送りにいった方がいい?」
「見送りにきたら…私…飛行機乗れないかもしれないから…ここで…この場所で見送って…。」
私の言葉に…彼は笑顔を浮かべ「わかった」と頷いた。
「じゃあ…また…!」
またなんて…いつかわからないのに私達は…顔の前で手をあげてお互いを見送った。
「先に…家に入って…また変な奴いたら困るからさ…。」
彼の最後の気配りに私は頷き振り返った…。
一歩ずつ…彼から離れてやがて…自分の扉の前にたどり着いた。
バックから鍵を取り出し鍵穴に差し込む手が震えて鍵穴が歪んだ視界で鍵を回した。
…カチャ…。
鍵の開く音が鳴り響き私は最後…エレベーターの宗大の姿を焼き付けた時一気に涙が溢れた。
泣いてるなんて悟られないように…わざとらしく手を振り自宅の扉をあけて部屋の中に入った。
バタン…。
扉の閉まる音の向こう側に…エレベーターの扉が閉まる音がした気がした。

