鞄の中から取り出したそのアルバムを手にとりお父様に差し出す。
「これで…よろしいですか?」
差し出されたそのアルバムを受けとり…彼はアルバムの表紙を捲った。
「これは…あの子の生みの母親が…君に似てる彼女からもらったものなんだよ…。」
「えっ…?」
アルバムを捲りながら呟いた言葉に私は胸の高鳴りを感じた。
「あの子の母親…。
その時…白血病を患っていてね…。
あの子が高校に編入した時から…長くないと宣告されていたんだよ…。
だから…あの子…。本蔵の養子になったんだ…。」
お父様は…私にそのアルバムを差し出した。
「…そんな彼女に変わって文化祭の様子を写真におさめてくれたんだ…。
あの子の母親とても喜んでいたよ…。
ただ…一枚だけちょっと変わった写真があってね…。」
お父様の言葉に私は…最後のページを開いたまま立ち竦んだ。
「今の…君とまったく同じ色のスーツをきて…髪型も同じだ…。
写真の女性が自分で撮ったのか…泣きはらした赤く腫れた目で撮られている。
その写真が一枚だけアルバムに貼られずに挟まっていたんだよ…。
その写真の日付をみて欲しい。」

