「そっかあ…。
なんか…あんたの話聞いてると全部…優柔不断が招く結果に思えてくるわね。」


 「千夏は…恋愛とかしたくないの?」

 「したくない訳ないけど…恋愛にのめりこめないだけなんだとは思う。
 やっぱり…生活第一主義だし…!
 恋愛経験多くても…職歴には書けないしね。」


 「そうそうそうそう!
 確かにそれ言えてるかもー!
 職歴の欄に…特技、恋愛って書けないしね!」


 千夏の言葉に大きくに頷く…。

 
 事実、世の中の老若男女で恋愛の歴史なんて人類の歴史と等しいと思うのに…履歴書に書き込める資格や趣味…特技…は恋愛とは書けない事は確かだ!


 「愛だけじゃあ…ご飯は食べられないってうちの両親は言ってたけど…まさに…その通りよね。
 でも…仕事だけに生きてると当てのない出口を探して生きているようでなんのために…?って思うこともあるのよね…(汗)」


 千夏は…切々と語り、また溜め息をふう…と一息ついてグレープフルーツジュースを吸い上げた。