キッー。
タクシーがマンションの前につき私は料金を支払いタクシーをおりる。
「はあ…。」
なんだかもっと聞きたい事があったのに…今思えば聞きたいことの半分も聞けなかった事に正直…悔やみつつマンションのエントランスに入った。
管理人室をのぞくと管理人さんが申し訳なさそうに会釈して声をかけた。
「ご迷惑おかけしてすみません…。」
私は…深々と頭を下げてお詫びした。
「いやあ…こちらこそ本藏さんに頼まれてね…。
あまり…お父さんの様態がよくないみたいなんだ…。」
「えっ…。」
管理人さんから…理由を話されて言葉を詰まらせた。
…だから…彼…。
あんな事を…。
ようやく彼の様子がおかしかった真相を知り…申し訳ない気持ちでいっぱいになった…。
「私って…ほんと最低な女ですね…。」
「えっ…。
彼から何も聞いてないの?」
管理人さんは驚いた表情で聞き返し私は頷いた…その時だった。
「いたー!?」
エントランスの扉を荒々しくあけてきた女性は…私の前に走りよってきたかと思うといきなり…平手打ちをお見舞いされた。

