言葉なく携帯電話に釘付けになる。
自然に涙が溢れてくる…。
私だってサヨナラする為に出会ったわけじゃない…そんな思いがこみ上げてきた。
前に使っていた携帯を握りしめて…返信メールを入力する。
“今日…病院いってきたんだ…。
妊娠…しちゃった…。
生んでもいい?”
解約されてる携帯だから…メールを入力しても送れるわけじゃない…。
伝えたいけど…伝えられないジレンマが私を襲った…。
「はあ…。」
私は…天井を見上げ涙を拭う…。
とにかく…易者のおじさんを探さなきゃ…!!
こんな人生と決別しなくちゃ…と決意して私は…厚手のジャケットを羽織り…外にでた。
ヒュウウウ…。
季節は冬空に変わっている。
私は…玄関の鍵を閉めて…エレベーターに乗り込み1階のエントランスまで降りていった…。
管理人室を通り過ぎたところで…なんか様子がおかしい事に気づいた。
“いつもの…管理人さんじゃないんだ…。”
私は…ふと管理人室の扉を叩いた。

