大学へと向かう道のりで、

清々しく、

実に晴れ晴れとした空を見上げ、




自殺しようと、決意をした。












家族とはほとんど縁を切っているようなものだし遺書は必要ないか……。

いや、でも何かしらの事件に巻き込まれたと思われるのも癪だ。自殺だという事だけは書き残しておこう……。

そういえば、冷蔵庫にカレーを入れっぱなしだ。
……勿体無い事をした。







大学のやたらといかつい門を潜り抜け、普段本を読む為に利用している木陰へと向かう。


大学構内の最深部の林の奥の一際大きなレバノン杉。


そこなら誰にも邪魔されること無く静かに最期を迎えられるだろう。




迷うこと無く歩を進める。







その時、突風が吹いた。