「ちょっと、待ってよ。私は……」

 と、美加は二人の間に入った。

 空から音がしたので、三人だけでなく、登校中の生徒たちも立ち止まって、空を見上げた。

「円盤だ!」

 と、森山は言った。

「信じられん」

 片平は円盤を見て、夢ではないかと、頬をつねった。

「もしかして昨日の二人は……」

 美加が言った。

 円盤はそのまま東の太陽に向かって発進した。

「クップさんて、もしかして宇宙人?」

 と、美加は言った。

「そんなことより、佐伯さんが好きなのは?」

 と、片平は円盤に興味がないような態度だった。

「私の好きなのは……」

「決まってんじゃん!」

 片平は自信満々だった。