アンデロス星人

「今はいないと思うけど……」

「それなら大丈夫だ。もうすぐくるからバッシと言ってやれ!」

「それよりも、円盤は……」

 クップが円盤に触れると透明になって消えた。

 森山は目の前で起きていることが夢のようであったので、口を開けたまましばらく動かなかった。

「すぐ、くるから準備はいいな」

 と、クップは言った。

「ええっ? 準備と言っても……」

困り顔の森山の前に、美加が走って近づいてくるのが見えた。その後にトーノも追いかけるようにくっついていた。

 美加が森山の前で立ち止まった。とても話ができそうになかった。