アンデロス星人

「いいよ。そんなこと」

「それで、今日は朝からどうしたんですか?」

「えーと、用はあるんだけど、又、後でいいや……」

「そう……」

クップは少し歩いた。最初の角を曲がると、森山がいた。やや驚いた顔をしたのだ。

「やあ、こんなところにいたのか」

「いちゃ悪いのか」

「まだ僕の名を言ってなかったな。クップです」

「そうかい」

「僕の名前より君の名前は?」

「昨日、言っただろう。忘れたのか? 森山……寿生だよ」