アンデロス星人

「わかりました」

 と、美加は言った。

「おじん、お金が落ちてる」

 と、森山は言った。

「どれどれ……」

 クップは暗がりの中、森山の腕を離して地面をさがした。

「あばよ!」

 森山はクップから三メートルは離れていた。

「ん? あっ、待ってよ。お金は?」

「そんなもんあるわけないだろ! バカ!」

 森山は走って逃げて行った。

「なに?」

 美加が家から出てきた。